異診同果
みなさんは「異診同果(いしんどうか)」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
実際に存在する言葉ではありませんが、私がとても大事にしている言葉です。
先に意味を解説すると、「異なる診察でも同じ結果が出る」という意味です。
私、理学療法士として病院勤務していた時、リハビリ中に患者さんからよくこんな質問がありました。
「この怪我って整骨院とか鍼灸とかカイロとかはどうなんですか?」
そんな時は私はいつもこう答えていました。
「いいと思いますよ!」
なんでもいいの?
結論から言うと、「なんでも良いです」
「良くなるなら!」
この質問をされた時、私は必ず登山に例えて話をしていました。
例えば腰痛で通院している患者さんのリハビリ中
今、○○さんは腰痛で腰痛改善という山頂に向かって登山をしようとしています。
ただ登り方、登る道を知りません。
そこで〇〇さんは病院へ来て、リハビリというガイドさん(私)を頼っています。
当然、私はリハビリというルートを選択します。
しかし、ここで〇〇さんが病院ではなく、最初に鍼灸院に行ったとしたらどうでしょう。
きっと、そのガイドさん(鍼灸師)は鍼灸というルートを選択し、リハビリではなく、鍼やお灸をするでしょう。
では、鍼灸のルートでは腰痛改善という山頂までいけないのか?
きっと行けます。
もちろん方法が違うので、
例えば、
・リハビリというルートは最短だけど急斜面(とてもきつい)かもしれない。
・鍼灸というルートは緩斜面(辛くない)けど時間がかかるかもしれない。
・また別のルートだとずっと岩場が続いている(きつくて遠い)かもしれない。
共通しているのは、
「どのルートでも最終的には山頂まで登ることができる」
ということです。
中には、施術者の技術などの問題で山頂まで行けず、行き止まりになってしまう(治らない)時もあるかもしれませんが、それはどのルートでも同じです。
では、どのルートが良いの?
こればっかりはその人の性格や相性だと思います。
「どれだけ痛くても良いから早く治したい!」
「痛いのは嫌だからゆっくりでもいいから治したい」
その人によって好きなルートは違うと思います。
ただ、ここで問題になったくるのが、ガイドさん(施術者)が
「別のルートを知らない」
ということです。
リハビリのガイドさんがリハビリのルートしか知りません。
鍼灸師のガイドさんは鍼灸のルートしか知りません。
もちろんそれぞれプロですから、自分のルートが良いと思っています。
これから登山を始めようとする人は、たまたま最初にあったガイドさん次第でルートが決まってしまうのです。
だからこそ、私はさまざまはガイドさんに会ってみることをオススメしています。
注意点
ただ、一つ注意点があります。
それは同時に複数の施術を受ける場合です。
順調に改善してきているのであれば問題はありません。
改善の過程で不具合が起こった時は、軌道修正をしていく必要があります。
その時に同時に複数の施術を受けていると、どこに問題があったのかがわかりにくくなる可能性があります。
鍼灸の治療と同時にリハビリを受け、リハビリ後に痛くなったとした時に、
リハビリで悪くなったのか鍼灸で悪くなったのかが判断しにくくなります。
同時に違う施術を受ける時には、事前に報告しておくことを勧めます。
当店での施術
私は、一人の施術家が複数のルートを持っていることが理想だと思っています。
「この痛みに関してはこのルートで行こう」
「このルートだと辛そうだから別のルートにしよう」
といったように、その人に合わせてルートを変更できることが良いと思っています。
そこで、私は西洋医学と東洋医学、自律神経などさまざまな方法でアプローチをするようにしています。
一人ひとりに合わせて割合を変えならが施術を行なっていきます。
結果として、その人の痛みや悩みの改善に向けてどのルートが良いのかを相談・判断しながら施術を行なっていきます。
なかなか一つの施術で改善しないという方は、ぜひご来店いただき一度、体感していただければと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
皆様のお越しをお待ちしています。