バランス

側弯症を解明

正常な背骨は、前後方向に自然なS字カーブを持っていますが、左右方向には曲がっていません。
側弯とは、背骨(脊椎)が側方の曲がってしまうことをいいます。

側弯症の原因

側弯症の原因は大きく4つあります。

①突発性側弯症
特発性側弯症は、最も一般的なタイプで、原因がはっきりしていない場合を指します。このタイプは、背骨が異常に曲がる理由が明確でないため「特発性」と呼ばれます。特発性側弯症は、特に思春期(10〜18歳)の急成長期に発症することが多いです。

②先天性側弯症
先天性側弯症は、生まれつき背骨に異常があることによって引き起こされます。この異常は、背骨の発育過程で何らかの問題が生じることにより起こります。

③神経原生側弯症
神経筋性側弯症は、神経や筋肉の異常が原因で発症します。これにより、筋肉のバランスが崩れ、背骨が歪むことになります。
・脳性麻痺
・筋ジストロフィー
・脊髄損傷

④後天性側弯症
後天性側弯症は、事故や病気によって背骨に異常が生じ、その結果として側弯が起こる場合です。これには以下のような原因があります。
・骨折や外傷
・脊椎腫瘍
・感染症
・関節リウマチや骨粗鬆症

側弯症が姿勢に与える影響

側弯症は背骨が正常な位置からずれて曲がってしまうため、以下のような姿勢の変化が現れます。

・肩や骨盤の高さの不均衡
側弯症では、背骨が左右に曲がるため、肩や骨盤の高さが左右で異なることがあります。これにより、見た目にも左右非対称な姿勢になってしまいます。

・肩甲骨の突出
曲がりによって、背骨が回旋(ひねり)することがあります。そのため、背中にある肩甲骨が片方だけ突出して見えることがあります。

・不均等な腰部のカーブ
側弯症が進行すると、腰部の曲がり具合が左右で異なり、これが原因で腰痛や体の歪みを引き起こすことがあります。

・姿勢の崩れ
側弯が進行することで、背骨が側方に曲がり、体の軸がずれます。このため、姿勢が崩れ、背中や腰、首に負担がかかりやすくなります。

不良姿勢が側弯症に与える影響

側弯症の原因そのものは背骨の構造的な異常ですが、不良姿勢が影響を与えることもあります。特に、以下のような姿勢が側弯症の進行に関与する可能性があります。

・長時間の不良姿勢
長時間、悪い姿勢で座ったり立ったりしていると、背骨に不均等な力がかかります。これが筋肉のアンバランスを引き起こし、背骨の形が歪んだり、側弯症が悪化することがあります。例えば、前かがみで座る姿勢足を組んで座る姿勢、片側に体重をかける立ち方は、背骨に不自然な圧力をかけ、筋肉の不均衡を引き起こす原因になり得ます。

・筋力の不均衡
不良姿勢が続くことで、体の片側の筋肉が過度に使われ、反対側の筋肉が弱くなることがあります。この筋力の不均衡が側弯症を引き起こす原因になることがあり、特に成長期の子どもでは、筋肉のバランスが背骨の成長に影響を与える可能性があります。

・前かがみ姿勢や猫背
猫背や前かがみの姿勢は、背骨に過度の圧力をかけ、側弯症の進行を助長する可能性があります。前かがみの姿勢では、背骨が自然に曲がってしまうため、筋肉や靭帯が引っ張られ、背骨が不安定になります。この姿勢が長期間続くと、側弯症が悪化するリスクがあります。

当店での改善方法

上記で挙げたような不良姿勢を取らないよう心がけることはとても重要です。
しかし、今までずっと続けていた姿勢を急に変えることはとても難しいと思います。
癖を直すということは簡単なことではないと思います。

当店では、普段の姿勢に気を付けていただくことは十分に説明しますが、それ以上にセルフケア(ストレッチや体操)の重要性を説明しています。
カウンセリングで普段どのような姿勢をしているか、身体を見させていただいて身体がどのように崩れているかを確認・説明し、自宅だけでなく、可能であれば職場でもできるような簡単な運動の指導を行っています。
セルフケアは「継続すること」が重要なので、最初は継続できる簡単なものから始め、運動習慣がついてくれば少しずつレベルを上げていきます。

側弯症でお悩みの方は、ぜひ当店にご相談いただければと思います。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

扁平足

札幌市東区で整体×パーソナルジムをしています「Conditioning Gym CoAbility」です。

扁平足でお悩みの方はいませんか?
今回は、扁平足の概要や原因、改善策について解説していきたいと思います。

扁平足とは

扁平足とは、足の土踏まずはなくなってしまう状態をいいます。
詳しくいうと、足には3つのアーチがあります。内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチの3つです。
扁平足は主に内側縦アーチがなくなってしまうことを言いますが、内側縦アーチがなくなってしまうと横アーチや外側縦アーチにも弊害が出てしまうことが多いです。

アーチの役割

内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチにはとても重要な役割があります。

①衝撃吸収

土踏まずは、地面からの衝撃を吸収するくっしょうのような役割を果たします。歩いたり走ったりするときに、足は地面から強い衝撃を受けますが、アーチがその衝撃を和らげることで関節や筋肉への負担を軽減します。

②バランスセンサー

それぞれのアーチは、体重を支えるためのバランスを取るのにも重要です。足のアーチが適切に機能することで、立っているときや歩いているときの安定感が向上します。これにより、転倒のリスクを減らし、日常生活やスポーツにおける動作の安定性が確保されます。

③力の分散

歩行やランニングの際、足には大きな力がかかります。アーチは、その力を足全体に均等に分散させることで、特定の部位に負担がかかりすぎるのを防ぎます。これにより、疲労や痛みを軽減し、より長時間の活動を可能にします。

④歩行の効率化

土踏まずが適切に機能することで、歩行がより効率的になります。足のアーチがしっかりしていると、歩く際にエネルギーのロスが少なく、スムーズな動きが実現します。これにより、長距離を歩く際の疲労感が軽減されます。

扁平足により起こる影響

①足の痛みや疲労

扁平足になってしまうと足のアーチがないため、地面からの衝撃をうまく吸収できません。その結果、足の裏やかかとに痛みを感じたり、長時間の立ち仕事や歩行で疲れやすくなります。

②膝や腰への負担増大

扁平足は足のアライメントを崩す原因となるため、膝や腰にかかる負担が増加し、膝関節の痛みや腰痛を引き起こしやすくなります。特に膝の内側に負担がかかりやすく、変形性膝関節症のリスクが高まります。

③外反母趾

足のバランスが崩れることで、足指が内側に寄りやすくなり、外反母趾の原因となることがあります。

④スポーツパフォーマンスの低下

扁平足は、ランニングやジャンプなどの運動パフォーマンスにも影響を及ぼします。足のアーチがないため、推進力が低下し、効率的な動きができなくなることがあります。その結果、怪我のリスクも高まります。

⑤不良姿勢

扁平足は、体全体の姿勢にも影響を与えます。足元のアライメントが崩れることで、背中や首の筋肉にも負担がかかり、肩こりや腰痛・頭痛を引き起こすことがあります。

原因

①筋肉や靭帯の機能低下

それぞれのアーチを形成しているのは筋肉や靭帯です。これらの機能が低下してしまうことでアーチを維持できなくなってしまいます。

②不適切な靴の選択

靴のサイズや形状も足に合ったものを選択しないと扁平足の原因となります。

③肥満

体重が増加してしまうことで足にかかる負担も増大してしまうため、アーチを崩してしまう原因になってしまいます。

④加齢

加齢により筋肉や靭帯の機能低下を起こしやすくなります。

当院での改善方法

当院では、足回りの筋肉の機能改善をメインに施術を行っていきます。
足のどの部分に機能低下があるのか、柔軟性の問題なのか筋力の問題なのか、それともまた別の問題なのか。
あらゆる可能性を考えながら、根本解決に向けて原因を探っていきます。
また、扁平足になってしまった方の多くが指(足趾)が動きにくくなってしまっている方が多いです。
足趾が動かしにくくなってしまうと踏ん張りにくくなってしまったり、歩行効率が悪くなってしまうなどの悪影響もありますので、同時進行でアプローチを行っています。

扁平足でお悩みの方は、当院にご相談いただければと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

自律神経ってなに?

近年、「自律神経」という言葉が当たり前のように使われるようになりました。
自律神経は人の身体の中でとても重要な役割をしています。
しかし、いざ「自律神経ってなに?」と聞かれるとわからない方もいるのでないでしょうか?

そもそも自律神経とは?

自律神経とは大きく2種類あります。
・交感神経
・副交感神経

今回は、それぞれの役割について解説させていただきます。

交感神経と副交感神経の役割

交感神経と副交感神経はそれぞれ逆の働きをします。
上の図を見ていただけると一目瞭然だと思いますが、交感神経が促通されると、血圧が上昇したり、呼吸が速くなり筋肉が緊張してくるなど活動モードになります。
逆に、副交感神経が促通されてくると、血圧が下降し、呼吸がゆっくりになる・筋肉が弛緩するなど休息モードなっていきます。

活動する = 交感神経
休息する = 副交感神経

一方で、消化に目を向けると、交感神経が促通されると消化は抑制され、副交感神経が促通されると活発になります。

つまり、血液から運ばれる栄養をどこに重きを置いて運ぶかが変わります。日中には、活動するために筋肉や脳へ栄養を多く運ばなければならないため、消化器官への栄養の割合が減ってしまします。
逆に食後など、消化を頑張らなければならない時には、筋肉や脳への栄養バランスを減らして消化器系への血流量を増やさなければならなため、副交感神経が促通されることで眠気(休息モード)が出てくるのです。

自律神経のコントロール

日中は交感神経、夜は副交感神経を促通させることによって、活動と休息のバランスをとっています。
自律神経は、脳の視床下部というところでコントロールしているのですが、この自律神経のコントロールは意識的にコントロールできません。

意図的に血圧や体温を上げたり、汗をかいたりできませんよね?

その時の状況(肉体的・精神的)によって身体が勝手にコントロールします。
運動や仕事を始める時には、筋肉や脳が頑張る必要があるので交感神経が促通されます。
食後であれば、消化を頑張られければならないので副交感神経が促通されます。
しかし、そんな時に運動しようとすると交感神経が促通されるため消化吸収がうまくできなくなってしまいます。
食後に運動するとお腹が痛くなるというのはこういった理由からなのです。

では、意図的にコントロールできないものをどうやってコントロールすれば良いのか?

生活習慣

「サーカディアンリズム」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
「体内時計」というとわかりやすいかもしれません。

人は遺伝子的にも生物学的にも日中に活動するようにできています。
それは、太陽などの光の影響もあるといわれています。
朝起きて太陽の光を浴びたり、通勤や通学など少しずつ運動を行うことで、自然と交感神経が促通されてくるのです。
そして夜になり太陽が沈むと少しずつ副交感神経が促通されてきて休息モードに変わっていきます。
食事もひとつです。
朝ごはんを食べてから少しずつ運動をしていくことで少しずつ交感神経が促通され、夜ごはんを食べてからゆっくり過ごすことで副交感神経が促通されてきます。
できるだけ決まった時間に食事することで、1日のリズムが出来上がってきます。
毎日違うリズムの生活をしていると、サーカディアンリズムが乱れてしまい、自律神経のコントロールが難しくなります。

ストレス管理

ストレスは交感神経を促通させます。
現代社会において、ストレスが全くないという生活は難しいかもしれませんが、趣味やリラクゼーションなど適度にストレスを発散することで、過度に高まる交感神経を抑制することできます。

良質な睡眠

同じ時間に寝て、同じ時間に起きることは先述した生活習慣にも関わってきますが、良質な睡眠を取るために寝具など寝室の環境を整えることも重要です。
温度や湿度、寝具の硬さ・枕の高さなど自分に合ったものを使いしっかりと休息できる環境を作りましょう。
寝る前に携帯やパソコンなど電子モニターを見ることも良質な睡眠を阻害します。
電子モニターの光はとても刺激が強く、交感神経を促通してしまうのです。
寝る直前まで携帯電話を見ているとどんどん交感神経が促通されてしまうため、それから寝ようとしてもなかなか寝付けなかったり、睡眠の質が下がってしまいます。

適度な運動

日中にしっかり活動しておくこともとても大切です。
日中にしっかり活動し身体を疲労させることにより、夜の休息が取りやすくなります。
休みの日など日中ずっと横になっていたりすると身体が疲労しないので夜寝にくくなってしまうのはこれが原因です。

共通して大事なのは、日中の活動(交感神経)と夜の休息(副交感神経)をそれぞれしっかり働かせてあげることです。
何事もバランスが大切です。
特に現代社会では、交感神経への刺激が圧倒的に強い状態です。
仕事・光・友人関係・夜ふかしなど、あげればキリがないほどです。
これらを全て解決をすることは不可能ですが、寝る前には携帯を触るのは控えるなど、できるところから少しずつ変えてみてはいかがでしょうか。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。